タレントで魚類学者として知られるさかなクンが2月12日、参議院国際経済・外交に関する調査会で参考人として意見陳述する。
国会の規則では、品位や礼節を欠くとして、帽子の着用は認められていない。
ところが彼に限っては、着帽は特例で認められたというのだ。
国会の規則では基本的に帽子の着用は禁止
「参議院規則」第209条によれば、
〈議場又は委員会議室に入る者は、帽子、外とう、襟巻、傘、つえの類を着用し又は携帯してはならない。ただし、国会議員及び国会議員以外の出席者にあつては議長に届け出て、これら以外の者にあつては議長の許可を得て、歩行補助のためつえを携帯することができる〉
「衆議院規則」も同様で、第213条によれば、
〈議場に入る者は、帽子、外とう、えり巻、かさ、つえの類を着用又は携帯してはならない。但し、病気その他の理由によって議長の許可を得たときは、この限りではない。〉
過去には長谷川百合子衆議院議員が帽子着用で問題に
国会での帽子着用については、1991年11月、社会党の長谷百合子衆院議員がベレー帽を被ったまま国会議場に登院し、問題になったことがあった。
「長谷議員は、ベレー帽をトレードマークにしていたので、規則違反に問われても、86年5月に訪日したイギリスのダイアナ妃が国会を訪問し、帽子を被ったまま議場で演説した例をあげて反論しました。ところが、衆議院議員運営委員会は、ダイアナ妃は国賓であり、式典での着用であるため前例にはならないとして彼女の主張を退けたのです。もっとも、一部の女性議員から、女性議員増加を快く思っていない男性議員の執拗な攻撃だと擁護する声もあがりました。ただ、土井たか子元委員長が帽子着用には冷淡な態度を示したため、結局、ベレー帽を脱ぐことになったのです」(大手新聞の政治部デスク)
では、なぜさかなクンは認められたのか。
彼が意見陳述するのは、昨年10月にスタートした参議院国際経済・外交に関する調査会。全体のテーマは、「海を通じて世界と共に生きる日本」である。
品位、礼節に欠かない
「12日の調査会では、『水産資源の管理と保護について』という小テーマで意見を述べていただくことになっています。さかなクンの他に、漁業ジャーナリストの片野歩氏、東京財団政策研究所の小松正之上席研究員にも参加をお願いしています。いずれも、水産資源の有識者です。さかなクンが参考人として選ばれたのは、この分野で広報活動を精力的に行っているからです。大学でも教鞭を執り、政府や国連でも活躍されています。どういう話をなさるのか、こちらからは何も指示は出しておりません。現在、さんまの漁獲量が減少していますので、その辺の話をされるのかもしれません」(参議院事務局)
さかなクンの経歴
東京海洋大学名誉博士、東京海洋大学客員准教授という肩書を持つさかなクンは、中学3年生の時、学校で飼育していたカブトガニの人工孵化に成功。
高校3年の時、バラエティ番組「TVチャンピオン」(テレビ東京系)の「第3回全国魚通選手権」で準優勝、以後同番組で5連覇を達成した。この時、番組のMCを務めた中村有志氏が「さかなクン」という芸名をつけた。
2010年、絶滅種とされていたクニマスが西湖で生息していることを発見して話題となったこともある。
12年には、海に関する研究や啓蒙活動に貢献した「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞した。
さかなクンがハコフグ帽子を被るようになったきっかけ
そもそも彼が、ハコフグ帽子を被るようになったのは、2001年4月。「どうぶつ奇想天外!」(TBS系)に出演し、伊豆の海に潜る際に被ったのが最初だった。
以後、どんな席でも被るようになった。ハコフグ帽子は、冬用、夏用(メッシュ加工)、水中用、教壇用(大学の校章入り)、クロマキー用(映像合成)と複数あって、被り分けているようだ。
09年10月に開催された日本魚類学会の研究発表会で、現上皇陛下が出席された時でも、ハコフグ帽子を被っていた。
ハコフグ帽子着用は、さかなクンたっての希望だったのか
「参考人として調査会に参加するにあたって、さかなクンから、『通常の服装でよろしいでしょうか?』と要望がありました。それを受けて、2月5日、調査会の前に行われた理事会で、自民党の鶴保庸介会長が、『国会の規則では、帽子は、品位、礼節を欠いた服装ということになっています。ただ、さかなクンの帽子は、品位、礼節に欠いたものにはならないと思っています。ご本人からも、通常の服装で出席したいという意向がありました。彼の帽子を認めてもよろしいでしょうか?』と各会派に聞くと、みなさん賛成でした」(同)
12日の調査会は、午後1時から、参議院の第22委員会室で開かれる。
参考人の意見陳述は1人あたり20分。その後、議員との質疑応答が2時間行われるという。
さかなクンの帽子着用は、品位や礼節に欠いたものではなく、あくまでも通常での服装という認識がなされた。
帽子着用の賛否については、みなさんが賛成。
この件について、ネット上では温かい声が多く上がっている。
参照元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200211-00607861-shincho-ent&p=1
ネットの声
不覚にもほっこり
いつでもどこでも「在りたい自分」でいられるということを国会が認めたということなのかも
LGBTやASDの人たちは社会が押しつける「在るべき自分」でいることに苦しんでる
社会を変えるのはさかなクンさんみたいな人なのかも知れないね
さかなクンは、もはや「さかなクンさん」
文中のベレー帽とは同じにはならんよなあそりゃ。トレードマークと「そういう生き物」が同じわけがないw
被り物に変わらないでしょう。
あの帽子は、いわば「商標」だと思います。
さかなクンと言っても彼は学者であり海洋環境活動家、又音楽家でサックスもやるアーチストだ
誰も文句はない
それが認められるなら、さかなクンだってOKだろ
殆どの大学職員が「そんな格好で式に出るのは無礼だ!」とその格好での出席を止めようとしたが、閣下は「これが私の正装だ!私はこれで社会に旅立つのだから」と譲らず、そのまま出席することを主張した
するとそこに通りかかった教授が、「気概があって良いじゃないか」と認めてくれたらしい
どんな場であろうと、きちんとした覚悟と信念があって、やってる事なら応援したくなるね
ただしどう見ても明らかに礼を欠いていると思う行動は別だが(例:山本太郎の手紙手渡し事件)
バイトが茶髪NGとかは双方の契約だからわかる
でも国会ってちがうような、、、、
さすがさかなくん。
いや、絶対わからない。
さすがさかなくん。
水木しげる先生の葬儀の時のは、冠婚葬祭ようではなく、クロマキー処理用のものです。
画面合成時に、ブルーが透明になってしまうので用意されたものであって、冠婚葬祭のために特別に用意されたものではないのです。
でもちゃんと黒を着用するところがさかなクンですよね。
逆にかぶってないと「誰?」状態かもしれませんしね。
その人の大切なものとか存在そのものを、そのまま認めて大切にする、そうだからかなぁ。
さかなクンさん、ね。
補助の杖は届けたら認められるようですが補助の官僚は要りません。
帽子の前にここがすごい。
商売道具ですし欠かせものだと思います。
また、あの帽子がないとさかなくんはさかなくんになれないのではないかと思いました。
スイッチみたいなものではないかと。
広く愛されている個性はどこでも優先されるべき。
日本もいい国になってきたなぁ。
これ以上緩くせず、厳しくせず、このくらいの感覚を大事にしてほしい。
それにしてもこう言ったら失礼だけれど、政治家ってモノはもっと頭が固いものだと思っていました。
素晴らしい話です。
国会議員も、みんなナマであの帽子姿を見たいだろうしね
でもテレビで見慣れてる帽子姿とはまた別のビシッとスーツ姿の誰だよ状態のさかなクンもちょっと見てみたい自分もいる…!
国会ごとき、当然のことですよw
あと帽子を脱いじゃうと中田宏元横浜市長に間違えられる恐れもあるから。笑
これがNOだとしたら、国民感情的にはとても印象が悪いよ。
そして、記事には(タレントで魚類学者)とあるが、正しくは魚類学者でタレントが正しい。
だいぶ柔軟になってきたんだろうね
伝統は護らなくてはならないのでは?
日頃そこでろくすっぽまともな話もしてない年寄り共に格好をとやかく言われたくないよな。
中年男性が、黄色い背広を着ないでゲッツしたら不審者なのと一緒。
帽子よりそっちが気になって仕方ないw
自由な国だな。
管理人の率直な感想
さかなクン、いいですね。
この帽子着用許可は語り継がれるかもしれない。
デーモン閣下の名前がチラホラ出ていますが、あながち懸け離れてもいないんです。
デーモン閣下に子供が生まれた時の話。
インタビュアーが「やはり子供の名前は悪魔のような名前を?」という意地の悪い質問をした。
するとデーモン閣下は
「お前は人間だろ。お前は自分の子供に『人間』と名付けるのか?」
と、返したとのこと。
スゲー説得力!!
一方、今回のさかなクンですが、「通常の服装でよろしいでしょうか?」と通常に質問しています。
彼らしい。
みなさん賛成というのが素晴らしい。
見た目がどうのじゃなく、一人の識者として迎えられる体制は維持していただきたいですね。
同じくベレー帽をトレードマークとしていて反対された長谷百合子議員は今頃何を思っているのでしょう・・・。
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