富山で飼い犬に噛まれ生後11カ月男児・中村仁ちゃん死亡…事故はなぜ起きた？グレートデーンの性格と特徴、家庭犬としての資質

20日午後5時35分ごろ、富山市上大久保の住宅の庭で、生後11カ月の男の子が飼い犬2頭にかまれ死亡した。
かまれたのは、この家に住む50代男性の孫の中村仁ちゃんで、かまれた後に病院に搬送されたが、約1時間45分後に死亡した。
死因は、頭部骨折による出血性ショックだった。

事故の経緯

50代祖父が自宅で飼っている3頭の大型犬に餌をやるために、仁ちゃんと共に柵の内側に餌皿を取りにいったところ、2頭が仁ちゃんを襲ったという。
祖父が仁ちゃんを抱きかかえていて、犬は放し飼いの状態だった。
この住宅では、仁ちゃんと50代祖父らが同居していて、犬にとって仁ちゃんは見知らぬ子供というわけではなかった。
仁ちゃんを襲った2頭の大型犬は雄のグレートデーンの成犬。
ともに体長約1.2メートル、体重80㎏ほどで、高さ1.8メートルの柵で庭を囲み、その中で放し飼いにされていた。

グレートデーンの性格と特徴

グレートデーンはドイツ原産の超大型犬。
逞しい風貌とは裏腹に「優しい巨人」と呼ばれるほど性格は温厚で友好的。
家族である人間はもちろん、見知らぬ人間や子供に対しても基本的には穏和。
ただし、飼い主によるしつけは他の犬種と同様に必要であり、散歩をするなどして運動不足を解消してあげる必要がある。
それらを怠りストレスが溜まると、いざという時に攻撃的になり制御できず暴走して事故を起こす場合もある。
アメリカでは乳児や幼児を噛み殺す事件がいくつか報告されており、日本国内でも通行人に襲い掛かりケガを負わせる事故が数件起きている。
飼う以上、コミュニケーションは必要不可欠であり、飼い主の愛情が不足していると牙をむく可能性があるのは事実だ。

身体的特徴としては、体長と体高がほとんど同じという点が大きい。
体高は一般的に76～100cm。
今回の事故で言えば、2頭とも体長約1.2メートルとのことなので、体高も1.2メートルほどあったということになる。
中村仁ちゃんを噛んだグレートデーンは同じ犬種の中でもかなり大きいと言える。

家庭犬としての資質

グレートデーンは獰猛なイノシシを相手にできるくらいの力を持っている。
しかし、性格は基本的に温厚で優しい。
昔から人間と共に暮らしてきた犬種だ。
飼い主には絶対的な服従心を持ち、言う事もちゃんと聞いてくれる。
他の家族に対しても献身的であり、子供など自分より小さい者に対してもそれは変わらない。
知らない人にも謙虚に接し、冷静で控えめな性格。
大型犬なので自治体によっては檻を必要とするなど、飼う上で制約がある場合もあるが、ちゃんとしたしつけが出来ていれば家庭犬として問題はないし、攻撃的になるケースは稀。
逆に、飼い主としての資質が問われる犬種と言えるだろう。
ちゃんとしたしつけや飼育がなされていないと、今回のような悲しい事故が起きてしまう場合もあるのが現実だ。

この50代祖父の飼い主としての資質はどうだったのだろうか。
ネット上では物議を醸している。

ネットの声

管理人の率直な感想

完全に飼い主である祖父の責任です。

放し飼いで庭がどれほど広かろうが、これほどの大型犬が3頭もいたら窮屈でしょう。
景色も変わらないですし、ストレスを抱えてしまう。

孫の面倒を見ているので、餌の時間や規則性もそれまでとは違ったものになっていたのではないかと推測します。
孫が自宅にいて面倒を見ながらグレートデーン3頭の散歩をするのは無理なので散歩もしていなかったと思われます。
庭の掃除をしていたのかどうかも疑問です。衛生面はどうだったのか。

孫を抱えながら餌をやりに行く人がちゃんと庭を掃除して、糞尿の処理をして、規則正しく餌をやり散歩をさせるとは到底思えない。

この祖父に悪意が無いのは分かっています。

孫だって可愛かったはずだし、大型犬を3頭も飼うくらいなので少なからず動物に愛情は持っていたんでしょう。
無意識な飼い主としての意識の欠如はとても悪質です。

大型犬を迎え入れるときに「人間の子供と同じように扱ってほしい」という人がいます。
しかし、グレートデーンは寿命が短い犬種です。
人間の子供は大きくなれば一人で出来ることが多くなり、やがて大人になりますが、グレートデーンは賢くて体は大きくても最期の一瞬まで子供だと僕は考えています。最後の最後まで最初と変わらない愛情を注ぎ、面倒をみなければいけない。
この飼い主にはそんな意識も資質も資格もなかった。

だからこんな悲しい事故が起きたのです。